はじめに
「火星には生命が存在していた」
もし誰かが、90年代の正統派の学会や学術誌でこのような主張を発表していたら、その学者は周りに馬鹿にされていたことは明白でしょう。なぜなら、人類が90年代までに火星に着陸させた探査機から分かっていたのは、火星は地球の1%以下の大気しか持っていなく、気温も寒い時にはマイナス133度にまで下がり、地球ほどの磁場も火星には存在しておらず、太陽風や宇宙線はそのまま火星の地表に届くという事でした。
このような過酷な環境は、生命体にとっては地獄と変わりません。しかし、90年代の末期から、「火星には生命が存在しない」という見解は、徐々にその反対側へ移行し始め、火星に生命が存在していたかどうかは、一つの研究テーマとして取り上げられるようになりました。様々な国が火星に探索機を送り続ける目的の一つとしては、火星で生命の痕跡を探すことです。一体どのようなきっかけが科学者たちの見解を変えたのか?火星には生命や文明が存在していたのか?存在したのであれば、彼らはなぜ消えて、どこに消えたのか?今日は火星の過去について考察していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
火星からやってきた隕石
NASAの推測結果
1984年、一つの隕石が南極大陸で発見され、NASAに渡されました。そこから10年の月日が経ち、誰もがその隕石の存在を忘れかけていたころの1994年に、NASAがこの隕石に関する驚きの研究結果を発表しました。それは、その隕石が、火星からやってきたものだということです。その根拠としては、隕石の中には微量のガスが含まれており、その成分は、アメリカが1976年に火星に着陸させたバイキング探査機による火星の大気の分析結果と一致したことです。
火星の大気は、地球や金星、または他の惑星の大気と全く異なる成分を持っているので、この隕石は火星からきたもので間違いがないとNASAは考えました。隕石が火星を離れたのは今から約1600万年前で、地球に落下したのは約1万年前と推測されています。
隕石に関する驚きの事実
火星が一体どうやって岩石を地球にまで飛ばしたのかについては後ほどお話しますが、その2年後の1996年に、この隕石に関するもう一つの驚きの事実が判明しました。NASAのデイヴィッド・マッケイ博士は学術誌『SCIENCE』で、この隕石には生命の残骸が存在しているという証拠について書かれた一本の論文を発表しました。具体的には、隕石の中に、磁性細菌という菌によって代謝された磁性粒子が発見され、電子顕微鏡の画像から、隕石の中には鎖状の構造が確認できました。地球の化石にも、似たよう構造が発見されていますが、そのほとんどは細菌による物です。また、隕石に含まれている有機物に炭素13の量が少量しかないことも、生化学による反応の結果だと思われています。
これらの発見に関して、今日まで様々な議論が行われていますが、未だはっきりとした結論はでていません。しかし結論がどうであろうが、この隕石の存在は火星に生命が存在していた可能性を示し、その後の人類の火星探査を加速させたきっかけとも言えます。
また、2012年8月に火星に着陸したNASAのキュリオシティ火星探査車は、数回に渡り火星の地表で有機化合物を発見し、直近のデータから、火星のゲール・クレーターには大量の複雑な有機分子が存在していることが分かりました。これらの発見は火星に生命が存在していたことの決定的な証拠にはなりえませんが、生命の基本要素が火星に存在していることで、地球生命体と似たような生命が火星に存在していた可能性がゼロではなくなりました。
火星文明を示唆する研究結果
人工物と思われる痕跡
都市伝説が好きな方でしたら、この写真を一度は見たことがあると思います。これは1976年、バイキング火星探査機が火星の上空で撮った写真です。写真の中には、長さ3㎞、幅1.5㎞程の岩山があり、なんとその形はまるで地球のラシュモア山のような人の顔に見えます。この写真に対してNASAは、「光と影の具合で、偶然に人の顔のように見えるだけ」と結論付けました。しかし、バイキング探査機によるもう一枚の写真からも、この岩山は人の顔に見えます。この写真は、バイキングが火星を30周ほど周回した後に撮ったもので、1枚目との日時も角度も大きく異なっています。
このことから、NASAの結論に納得できない人も多くおり、その中の代表的な二人が電気工学のエンジニアであるVincent DiPietroとGregory です。彼らは十年近く調査と研究をしており、論文や本で、火星表面に存在する数々の人工物と思われる痕跡を報告してきました。当然、NASAの見解と一般常識と反する彼らの研究成果は、ほとんどの人に無視されました。
しかし、画像解析専門家のMark Carlotto博士だけは、DiPietroたちの研究が無視されていることに疑念を抱き、例に挙げた写真を自分なりに分析してみました。彼はDEM技術 (Digital Elevation Model)を用いて、バイキングが撮ったモノクロ写真の灰色の明暗から、写真にある物体の標高をデータ化し、岩山の三次元モデルを構築しました。すると驚いたことに、構築された岩山の形は、そっくり人の顔その物でした。どの角度から光が当たっても、どの角度で観察しても、人の顔の特徴が見てとれます。
しかし、たとえ岩山が人の顔の形をしているとしても、この岩山が人工物であることの証明にはなりませんので、Carlotto博士は、岩山が自然にできた物かどうかについても分析しました。博士が使った手法は、幾何学のフラクタル理論です。
手法のメカニズムを一言で説明しますと、画像の中にある物体の自己相似性を分析することによって、その物体がカオスの形をする自然物なのか、それともそうでない人工物なのかを判断するということです。この手法で分析したところ、他のほとんどの物体と比べて、この岩山の自己相似性が最も弱いことが分かりました。これは、この岩山が自然物ではない可能性が非常に高いことを意味します。
この岩山が発見された地域は「シドニア地方」と呼ばれていますが、Carlotto博士はシドニア地方で、もう1つ、自然物ではないかもしれないピラミッド状の物体も発見しています。このピラミッド状の物体は、NASAもその存在を認めています。しかしながらその物体が人工物かどうかについては、NASAは何のコメントも残していません。
放射性物質
キセノンの同位体の存在
周期表にはキセノンという元素があります。キセノンには多くの同位体が存在しており、地球の大気中では、キセノン128から136までの同位体の存在比率には大差がありません。この比率は地球に落ちてきた隕石においてもあまり変わりがありません。しかし、火星の大気中に存在しているキセノンのほとんどはキセノン129です。
なぜ火星にキセノン129がこんなに多いのかはまだ分かっていませんが、地球におけるキセノン129の量は、1945年から急増しています。その理由は、核実験です。核兵器による核爆発が起きるたびに、自然界では生成されないキセノンの同位体が大量に生成されます。キセノン129がそのうちの1つです。
このグラフは、火星の大気と1945年以前の地球大気に含まれているキセノンの同位体の量を示しているグラフです。火星におけるキセノン129の量の1600に対し、1945年以前の地球には、キセノン129は600しか存在していませんでした。しかし近年の地球大気を見てみると、核爆発でキセノン129の量が格段に増え、火星とほぼ同レベルにまで達しています。
その他放射性物質
また、冒頭でお話した火星からやってきた隕石ですが、実はこのような隕石は地球でたくさん発見されています。これらの隕石に含まれる元素を調べた結果、ウラン、トリウム、カリウム40などの放射性物質は微量しか含まれていないのに対して、火星探査車が火星表面で採取したサンプルには、これらの放射性物質が大量に含まれていました。
一般的に考えると、地球に飛んできた火星の隕石のそのほとんどの部分は、火星の地面の下にある土や岩石です。従って、これらの隕石に含まれる放射性物質が微量であるということは、火星の地面の下には、あまり放射性物質がないということを意味しています。
しかし、探査車が火星の表面で放射性物質を大量に検出したのは、キセノン129とほかの放射性物質が火星の地表や大気中にしか存在しないことを意味します。この事実から言えることは、火星の表面で核爆発が起きていたとしか考えられません。
火星探査機のデータから、放射性物質のカリウム40の濃度は、この2つの地域において格段に高いことが分かります。別の放射性物質であるトリウムを調べたところ、同じくこの2つの地域において濃度が最も高いことが分かりました。これらの地域の地表は、他のところと大きく異なり、人の皮膚が火傷をしたような大きな痕跡が残されています。
真実の目の見解
これらの現象はどう説明すれば良いのでしょうか?ここからは科学的根拠のない話になります。SF小説として聞いてください。
地球における多くの異なる文明や宗教の中で、不思議なことに火星はいつも戦争とリンクされています。
- 古代インドと古代中国の占星術においては、火星は災厄の星であり、戦争と死亡を意味する
- 北欧神話においては、火星は戦争の神であるテュールを象徴する
- ギリシャ神話においては、火星は戦いの神であるアレースを象徴する
- その後のローマ神話においては、アレースは軍神のマールスと呼ばれるようになり、火星の英語名のMarsもここに由来する
なぜ異なる民族間においても、火星と戦争がリンクしているのでしょうか?地球刑務所説の動画や投稿でお話した内容ですが、アメリカの生物学者のエリス・シルバー博士は、地球上でもっとも進化しているはずの人類が、未だに地球の重力に適合していないなど、幾つかの人類におけるおかしな現象を指摘し、人類は地球以外のところから来た種族だという仮説を立てました。
もし大昔の火星で惑星規模の核戦争が起こり、そこの一部の住民が地球に移住し、彼らによってその歴史を子孫たちに伝承していったならば、火星が人類の文化において戦争を象徴する理由も説明がつきます。
現在の科学技術でも複製できないオーパーツの存在や、伝説として存在する不思議な力を持つ古代文明は、大昔の地球に高度な科学技術を持つ住民たちがいたことを示唆しています。
しかし、核戦争仮説は火星文明の破滅を説明できますが、核兵器の威力がいくら強くても、火星規模の惑星を、磁場も大気も持てなくなるほどの死の星にするのは、少し非現実的だと思います。火星には直径236kmもあるクレーターが1つ存在しています。このクレーターは地球にある直径180kmのチクシュルーブ・クレーターよりも大きいサイズとなります。このチクシュルーブ・クレーターは、かの恐竜を絶滅させた隕石が残したものです。
このことから、火星の磁場と大気を消滅させたのは、隕石であるという仮説も立てられています。地球にまで飛んできた火星由来の隕石も、この衝突事件が原因だと考えられています。実はこの隕石仮説と核戦争仮説には矛盾な点がありません。隕石の衝突が惑星規模の核戦争の後で起きたのであれば、その間に火星文明がレベル2にまで発達し、種族全滅のリスクを避けるために、火星の地下に移住した、もしくは地球に移住した、もしくは両方実行したのかもしれません。
隕石事件の動画や投稿でもお話したように、恐竜を絶滅させた隕石事件は長いスパンで見ると必ず起きることですから、種族を守るためには地下移住や宇宙移民が必須です。もし火星の地下に文明が存在するのであれば、地球の地下にも彼らの同類が存在するかもしれません。もちろん、火星文明は高度な文明を発達させる前に隕石事件に遭遇し、種族全体が恐竜のように絶滅したという可能性も十分にあります。しかし、もし神話にある戦争の神が本当に火星文明で、我々が彼らの子孫であれば、人類の歴史における数々の戦争や、人間の本性に潜んでいる残虐性は、説明がつくかもしれません。
最後になりますが、これらの考察は全て僕の推測です。この動画を見てあなたなりの仮説が誕生したのであれば、ぜひコメント欄で皆さんにシェアしてください。
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