【天震】世界中の謎の巨大音は、人類に何を訴えているのか?

ミステリー

はじめに

地震という恐ろしいものは、現代では自然災害として、誰もが冷静にその現象を心得ています。しかし、その地震に対して、「天震」と呼ばれる奇妙な現象があることは、ほとんど知られていません。この現象が注目され始めたのはおそらくここ数十年か十数年程度のことで、特に話題に上がってきたのは2010年以降になります。「天震」とは、一体どのような現象なのでしょうか。世界各地で報告されている多くの記録を確認してみると、何か大きな音が空から聞こえてくるという点で共通していることが分かります。ただ、その音は多種多様で、時に低周波の空襲警報のようだったという話もあれば、何らかの巨大生物の咆哮のように聞こえたという話もあります。これらの音は人間や動物の耳に聞こえる体感的なものというだけではなく、車の警報機を作動させたり、ビデオカメラや録音装置などにも記録されたりしているため、一部の人の幻覚や幻聴ではなく、実在する現象であることは確かです。これを「世界の終わりの前兆だ」と言う人もいれば、「一部の国の秘密兵器だ」と言う人もいます。さらに、「これは伝説の生き物の“龍”」の咆哮だ」、「これは地獄からの音だ」といった言説まで飛び出しているために、実際にそれを聞いたことがない人は取るに足らないオカルト話だと切り捨てがちです。しかし、一度それを聞くと忘れることができない、ふとしたときにいつも思い出し、その意味について思い悩んでしまうという人も少なくありません。この音はどこから来ているのか?その発生源は何なのか?本当に世界の終わりと何か関係があるのか?今回は、この巨大音の正体に迫っていきましょう。

ぜひ最後までお付き合いくださいね。

世界中の謎の巨大音

2012年、アメリカのフロリダ州で大きなくぐもった音が鳴り響きました。地元住民は当初、防空サイレンの訓練だと思いましたが、後にこの地域で訓練は行われていなかったことが確認されました。2015年、カナダのバンクーバーで謎の異音が3ヶ月間も続きました。2020年、中国の貴州省で動物の咆哮のような大きな音が発生しました。この音は毎日のように発生し、あまりにも音が大きかったため、地元住民がそれをSNSに投稿すると、近隣の都市からも興味本位の人々が押し寄せてきました。この動物の咆哮のような音は、他の地域でもよく発生していることが報告されています。

実際の奇妙な音を聞きたい方は、真実の目の動画サイトでご確認ください。

これらの事例に加えて、船の汽笛のように聞こえる音。映画に出てくるエイリアンの宇宙船の音のように聞こえる音。音楽的なメロディーに聞こえる音。これらの不可解な現象がここ十数年間に渡って、世界各地で確認されていますが、未だに音の正体を特定するには至っていません。

現段階で主張されている説として、浅い地震、採掘や自然風化による岩石の破砕、沖合で砕ける巨大な波、強風によって度々大きく形を変える砂丘、雷の音が地面に反射して長い距離を移動してきたもの……などなど、色々な可能性が言及されています。

また、これらの仮説とは別に、現代の工業による音だと主張する研究者もいます。例えば、ビルの換気口、高圧ガス管、高圧送電線、重機、戦闘機によるソニックブーム、石油掘削機などです。しかし、これらのどれもが未だ仮説の段階にとどまっており、どれも「天震」と呼ばれているこれらの音を完璧に説明することはできていません。ここで、少々陰謀論の色が強いことも否めませんが、1つの興味深い仮説を紹介したいと思います。

HAARP

実は、ここ十数年もの間、アメリカが最先端の音波兵器を開発したという噂が飛び交っています。音波を使って地球の上層大気を過熱し、海上の部隊や潜水艦と交信し、天候を変化させ、地震を誘発することもできる、というまるでSF映画のような話です。

この兵器は、「高周波活性オーロラ調査プログラム」、通称「HAARP(ハープ)」によって開発されたのだと主張する者もいます。公式には、HAARPとは、電離層、つまり高度約50kmから1000km上空の大気層を研究する、米軍、当局、大学などの共同プログラムであり、HAARPのウェブサイトによると、民間と防衛の両方の目的で通信と監視システムを強化することに重点が置かれているようです。

このプログラムは、電離層の限られた領域を一時的に励起するために、電離層ヒーターを用いて指向性のあるエネルギービームを発射する実験が実際に行われたことを認めています。

電離層を乱すことは、環境に大きな、そして悲惨な結果をもたらす可能性があると研究者たちは指摘しており、数多くのハリケーンと一部の地震といった災害が、HAARPの電離層ヒーターの稼働期間と高度に一致した相関関係を見せたため、電離層ヒーターは危険な兵器であるという噂が広がりました。2014年、老朽化した研究施設の閉鎖を軍が発表した後はアラスカ大学が施設を引き継ぎ、現在も民間の研究機関として稼働していますが、それ以前はアメリカ国防総省の直轄の機関でした。もちろん、米軍と政府は、HAARPが建設した電波塔は電離層を監視し、分析するためのものに過ぎないと言っています。

しかし、この施設の建設費は、1993年当時で3億ドルに上るほどでした。現在の価値に換算すれば、およそ7億ドルです。たかが電波塔に7億ドルもかかるというのは、現実的に見積もりをする限り、到底数字が合うとは思えません。

そして、ハリケーンや地震のみならず、先ほどお話しした「天震」の音を引き起こしたのもHAARPだという意見があります。機会があれば、HAARPというプロジェクト自体についての動画も作る予定です。

深海の謎の巨大音

もちろん、これもあくまで仮説の1つに過ぎず、「天震」の発生源がHARRPであるという決定的な証拠はないため、最初にお断りしたように陰謀論と言われても仕方がないところはあります。ここまでは「空」からの音を紹介しましたが、実は海の中でも似たような現象が報告されています。「天震」とそれらしい名前を付けてそちらばかり気にしていては、もしかしたら事の本質を見誤るかもしれません。少し視野を広げて、こちらのお話についてもぜひ考えてみてください。

半世紀以上前から、科学者たちは海の音を検出するマイクロフォンのネットワークを構築してきました。これらはハイドロフォンと呼ばれ、当初は敵の潜水艦を捜索するために設置されていました。1991年、科学者たちは妙な音を捉えました。その発生源はニュージーランドと南米の間のどこかだと観測されましたが、その音は太平洋全体に伝わるほど大きいものでした。

1997年にも、また別の科学者たちが南太平洋から聞こえる奇妙な音を拾いました。音は約1分間続き、3,000メートル離れたマイクでも拾えるほどの大きさでした。これまで人類が科学的に観測してきたあらゆる音から判断する限り、地球上でこれほど大きな音を出す動物はいません。

そして2016年、地球で最も深い場所であるマリアナ海溝のチャレンジャー海淵と呼ばれるスポット、地表から約3.7キロという地球の海の最深部に、ハイドロフォンが設置されました。マリアナ海溝は地球で最も神秘的な場所のひとつであり、月よりもたどり着くことが困難な場所だとも言われています。ここに設置したハイドロフォンが捉えた音は、うめき声のような、まるで何か生き物による音のように聞こえるものでした。しかし、そこは水圧が極限まで強いため、これほどの音を出せる生物は存在できないはずです。

そして、さらにこれ以上に興味深い音がマリアナ海溝のほかのスポットでも観測されています。それは、まるで機械音のようなこちらの音です。これは38Hzの低音で始まり、その後音色と音量に変化が起き、7.5kHzまでの幅広い音程の金属音が続きました。この音はその後の調査でも定期的に確認されました。しかしながら、結局、調査機関や科学者たちはこれらの音について明確な説明をしていないため、その正体は未だに謎です。

深海で観測されたこれらの巨大な音について、現段階の解釈として、クジラの鳴き声や、氷山が崩れた時の音である可能性が提示されています。そして実際に、観測された音のうち一部のものは氷山が崩れた時の音であったことが確認されています。しかしほかの多くの音は、その発生源が判明していません。

ここからは、深海で確認された音の発生源が「天震」と同じものであると仮定し、僕の個人的な推測をお話しします。

考察

先日のメンバーシップ動画の中でお話しましたが、人類と宇宙文明のコンタクトの方法の1つに、メッセージの交換というものがありました。「天震」や深海で観測されたこれらの音は、“彼ら”が我々に送ったメッセージだという可能性が考えられます。なぜこのような推測に至ったのかと言うと、実は、人類が今まで積極的に宇宙にメッセージを送ってきたことと関係します。

1947年、プエルトリコにあるアレシボ天文台の電波望遠鏡を使用して、M13というヘルクレス座の球状星団に向けて短い電波メッセージが送られました。この「アレシボ・メッセージ」には、人類、DNA、太陽系、アレシボ望遠鏡に関する情報が含まれていました。

また、1972年と1973年に地球を出発したNASAのパイオニア10号と11号には、他の知的生命体に発見されたときのために、人類と地球に関する情報を刻んだ金属板が搭載されています。

1977年のボイジャー1号と2号のゴールデンレコードも特に有名でしょう。ボイジャーに搭載された金色のディスクには、地球の音、音楽、画像、挨拶など、様々な情報が収められています。メッセージを送ったものの、誰も宇宙から返事が来るとは思っていませんでした。

しかし、とある出来事が人々の認識を変えたのです。

1977年8月15日の夕方。オハイオ州の空は快晴で、天文学者のジェリー・エーマンは地下のオフィスで深宇宙からの電波をスキャンしていました。彼はオハイオ州立大学のビッグ・イヤー電波望遠鏡でボランティアをしており、SETI(地球外知的生命体探査)に協力していました。

つまり、ジェリーは異星人の生命の兆候を探っていたのです。ジェリーが数日前に記録された信号のプリントアウトを見ていると、そのデータには、いくつかの異なる周波数にわたって記録された信号の強度が反映されていました。信号の強さは1から9までの数字で表され、9の後はAからZまでのアルファベットに変わります。通常、ビッグ・イヤーが拾う音は比較的小さく、1か2で表され、基本的にはバックグラウンドノイズに過ぎません。

しかし8月15日、ビッグ・イヤーは「6EQUJ5」という信号を拾いました。これは信じられないほど強烈な数値です。それは72秒間続き、通常捕捉される音の設定より標準偏差で30も高い強度でピークに達しました。偏差が10程度でも稀なことで、30は不可能に近い数値です。あまりに驚くべき事象だったので、ジェリーはデータ列に赤い丸をつけ、その横に “WOW “と書きました。

それ以来、これは「WOWシグナル(ワウ! シグナル)」として知られています。

ビッグ・イヤーは50年以上にわたって、1420MHz付近の周波数の電波に耳を傾けてきました。これは水素が自然に発する周波数です。水素は宇宙で最も一般的な元素なので、これは宇宙人の生命を探す合理的な方法だと言えます。

ジェリーがその周波数で急激なスパイクを発見したとき、それがバックグラウンドノイズである可能性はほとんど考えられないと彼は認識していました。それが何であれ、信号は非常に集中しており、これは別の世界からの意図的な電波信号である可能性が非常に高いと考えられたのです。

自然現象であれば、複数の周波数にまたがって聞こえるはずですが、WOWシグナルはこの1つの周波数でしか拾われず、その信号は正確に1420.356MHzでした。これは完璧過ぎる値です。

WOWシグナルの強度と一致する天体物理的なソースは知られていませんが、信号には意図的な放送に期待されるような変調やデータがエンコードされた痕跡はありませんでした。SETIは何年もこの信号を再び拾おうとしましたが、それが戻ってくることはありませんでした。

もし宇宙人が私たちにコンタクトを取ろうとしているのであれば、メッセージは繰り返されるはずです。しかし、ビッグ・イヤーや他の望遠鏡での追跡調査でも、その後何も見つかっていません。

WOWシグナルの起源は現在も謎のままですが、その信号を送った者は、何らかの別の手段で、我々に信号を送り続けている可能性もあるのではないでしょうか?そして、WOWシグナルを含めた多くの説明がつかない音というのは、人類が宇宙に送ったメッセージに対する返事である可能性が考えられるのではないでしょうか?

「天震」や深海のこれらの音も同じく、宇宙からの返事だったのかもしれません。宇宙文明が存在するとしたら、彼らとの交流に用いられる方法は、私たちが認識する「人間にとって普通のコミュニケーション」とは全く異なる様式である可能性が高いですが、メッセージの伝達にもっとも効果的な手段はおそらく電磁波です。

なぜなら、電磁波は物理法則に支配された宇宙空間において、無限に届き、どこにでも存在するものだからです。何らかの手段によって彼らのメッセージを含んだ電磁波が地球に届き、それが具現化した形として、WOWシグナルや、「天震」のような音になったのかもしれません。

ただし、宇宙文明が使用しているコミュニケーション方法は、私たちが持っているような単なる音や記号とはまったく異なる様式であることが容易に想定できるため、地球に届いたこれらの音、もしくはWOWシグナルのような信号をどう解読するのかがこれからの課題となります。これらの音が宇宙文明とのファーストコンタクトの鍵となるか、期待して待ちましょう。それでは、今日もご視聴ありがとうございました。

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