【深掘り】米政府50年ぶりの「UFO公聴会」、はたしてUFOの正体を特定することができたのか?

ミステリー

はじめに

2022年5月17日、アメリカ政府は約50年ぶりにUFO公聴会を開きました。この公聴会は、アメリカ国内で目撃された数々のUFO現象の正体を突き止めることを目的としています。今回は、この公聴会から分かったこと、UFOの正体に関する情報、UFO公聴会が開かれる理由などについて、深掘りしていきたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。

UFO公聴会

今回の公聴会はアメリカ政府が開いた2回目のUFO公聴会で、1回目は1966年でした。第一回のUFO公聴会が開かれた理由は、1947年に起きたロズウェル事件と深く関係があります。

1966年に開かれた第一回UFO公聴会

ロズウェル事件の後、UFOに関する話題で当時の社会は賑わっていて、アメリカ空軍も1952年に「Project Blue Book」というUFO調査プロジェクトを立ち上げました。そのあと、プロジェクトの調査結果を社会に公開することを目的として、1966年に、アメリカ政府は一回目のUFO公聴会を開きました。

第一回目の公聴会ではUFOについて、次のような結論が出ました。

調査対象とされた12000件ほどのUFO目撃事件のうちのほとんどが自然現象や飛行機、もしくは偽った報告であり、残りの700件については、正体不明である

その後、Project Blue Bookは1969年に終了し、UFOに対する調査も終わっていたようにも見えました。しかし実際のところ、Project Blue Bookの活動休止後、アメリカ政府が「先端航空宇宙脅威特定計画AATIP」というプログラムを立ち上げ、さらにその後、「未確認空中現象タスクフォース」のUAPTFを立ち上げ、UFOに対する調査と研究を今日にまで続けていました。

2017年、ニューヨーク・タイムズが自社のホームページで3つのUFO映像を公開し、3年後の2020年4月にアメリカ海軍のJoseph Gradisher報道官が記者会見で、3つの映像は確かに海軍の戦闘機によって捉えられたものだと認めました。

UFO調査報告書

2021年6月、アメリカのペンタゴンが、前例のない公的なUFO調査報告書を公開し、「未確認空中現象タスクフォースUAPTF」が集めた144件の目撃情報とデータに対する調査結果を公開しました。この報告書の詳細については一本の動画にまとめています。概要欄に動画のリンクが貼ってあるので気になる方は是非そちらの動画も見てください。その後もアメリカ政府はUFOに関する情報公開を続けており、5月17日のこの公聴会は、UFO調査報告書に続くもう一つのビッグイベントとも言えます。それでは公聴会の内容を見てみましょう。

公聴会の内容

公聴会の前半は1時間半の公開会議で、記者たちが参加でき、会議の様子もライブ中継されています。後半の会議は、一部の高官しか参加できない非公開会議となっていて、その内容は外部に公開されていません。公聴会ではUFOを「未確認空中現象UAP」と呼んでいます。会議は司会者の次のような発言から始まりました。

「UAP(UFO)現象は実在しています。我々のパイロットは、UFOを目撃しても、報告することを避けてきました。なぜなら報告をすれば、精神状態が不安定だと思われ、周囲に笑われるからです。この状況はUAP(UFO)現象の解明するにあたってとても不利です。UAP(UFO)現象を報告するパイロットたちは、狂人として見られるのではなく、大事な証人として扱わなくてはいけません」。

この発言から、パイロットたちによるUFOの目撃は頻繁に起きていたことと、これらの目撃情報のほとんどが報告されていないということが推測できます。

海軍情報局副長官のスコット・ブレイ

次に、海軍情報局副長官のスコット・ブレイが、アメリカ軍によって捉えられた2つのUFO映像を公開しました。映像の中にあるこの三角の光っている物体は、検証の結果から、カメラに暗視鏡を付けて撮影すると、飛行機やドローンは三角の形に映るということが判明され、映像の中にある三角の物体は、ドローンである可能性が高いとスコット・ブレイが説明しました。しかし、

「このケースのように、説明が付くUFO目撃情報はほんの一部で、多くの現象はその正体が不明です」

という補足も付け加えられました。

2つ目に公開された映像は、2021年に、F/A-18 Hornet戦闘機によって撮影されたものです。映像の中で、一つの得体のしれない物体が戦闘機の十数倍の速さでそばを通過しました。映像を停止して見てみると、物体は球状の形をしており、翼もローターも、ジェットエンジンなどの推進器も見当たりません。スコット・ブレイによると、このような説明の付きにくいケースは、100件以上も報告されています。さらに、彼は、これらのUFOは、同時にいくつかの異なるセンサーやレーダーにも探知されていたケースが8割以上もあり、光の反射や自然現象ではなく、実体を持っていることを意味していると言いました。

それから公聴会は質疑応答へと移りました。質問者は会議に参加している議員たちで、回答者はスコット・ブレイと国防次官のロナルド・モートリーです。今からいくつか個人的に気になる質問をご紹介します。

議員
議員

これらの現象は、中国やロシアなどの他の国の技術によるものですか?

スコット・ブレイ
スコット・ブレイ

目撃されたUFOの機体に推進器が観察されていなく、センサーやレーダーも機体から放たれた熱を探知していないことから、今のどの国の技術をもってしてもそれを実現することはできないと思います。

議員
議員

これらの物は宇宙人による物ですか?

スコット・ブレイ
スコット・ブレイ

宇宙人と関係があるという証拠はありませんが、その可能性を排除することもできません

議員
議員

戦闘機が捉えたTIC TAC UFOの正体について、何か分かったことはありませんか?

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

TIC TAC UFOに関して、確かにある程度のデータを入手できました。しかし、これらのデータは全て軍事用設備によって収集されたデータなので、機密性の制限で、この場で公開することができません。後の非公開会議で詳しく説明します。

次の議員の質問が、公聴会を最も興味深くしました。

議員
議員

Project Blue Bookの終了後からAATIPが始まる前の間に実施された調査活動について教えていただけますか?また、Project Blue Bookより以前に、何か調査や研究を行っていましたか?

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

Project Blue Bookより以前のことについては話せません。もちろん、ロズウェル事件についても話せません。

ここでロナルド次官は、「分かりません」という表現ではなく、「話せません」という表現を使いました。これは、ロズウェル事件に関する情報の機密性が非常に高いことを意味すると思います。

そして、議員はもう一つのセンシティブな質問をしました。この質問は、1967年にマルムストローム空軍基地で起きたUFO遭遇事件についての内容です。事件当時、一つの物体が基地の上空でしばらく滞在した後、核弾頭が搭載されている10発の弾道ミサイルの制御システムが全て停止しました。この事件はアメリカ軍の内部においては非常に有名な事件ですが、これに対するはっきりした調査結果はでていません。

議員
議員

マルムストローム空軍基地で、10発の弾道ミサイルが故障したと同時に基地上空で赤い光の物体が目撃された事件について、そちらの意見とコメントを伺いたいと思います。

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

Mr. Brayに回答してもらいましょう。彼はUAPについて何年も研究していました。

スコット・ブレイ
スコット・ブレイ

この事件はUAPタスクフォースの調査範囲内ではありません。

議員
議員

では事件についてのレポートはありますか?データでもいいですが。

スコット・ブレイ
スコット・ブレイ

この事件については聞いたことがありますが、それについてのデータは見たことがありません。

議員
議員

あなたたちが把握していなければ、他に誰がこの事件を調査するのですか?

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

我々はまだこの事件を正式に受け付けていません。事件に関する内容も、我々のところに上がってきていません。

議員
議員

ではどうすればこの事件について調査を進めてくれるのですか?今この場で私が正式に調査依頼をすればいいですか?

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

その時は確かに何かが起きたかもしれません。我々も調査の意欲があります。しかし今は調査に必要なリソースがありません。

二人の回答から、国防総省も、UAPタスクフォースもこの事件の調査依頼を受けていないそうですが、公聴会の次の日に、Daily Mail紙が、当時のマルムストローム空軍基地のミサイル部隊の指揮官であるRobert Salasの証言を報道しました。

その証言によると、Robert Salasは国防総省に何度も事件について報告したことがあり、更に「未確認空中現象タスクフォースUAPTF」に調査依頼を提出したこともあるということです。公聴会で二人がなぜ事件についての回答を誤魔化していたのかは分かりませんが、UFOが核兵器の保有されている基地で出現したのは偶然ではないようです。今まで目撃されたUFOの多くが核施設の付近で現れているという統計の結果もあります。

次に、議員は「未確認潜水物体USO」についても聞きました。

議員
議員

我々は水中にセンサーを設置していますか?海を潜れる未確認物体の存在は確認されていますか?海にこれらの物体は存在していますか?

ロナルド・モートリー
ロナルド・モートリー

後の非公開会議で報告します。

ここまでの内容は公聴会の要点ですが、肝心のところになると、「非公開会議で報告する」という回答が出てきます。多くの人は公聴会を見た後がっかりしたと思いますが、これも仕方がありません。UFO報告書の動画や投稿でも話しましたが、機密性の高い内容は一般民衆に公開することはできません。もしそれが一般常識を崩してしまうような内容であれば、なおさらです。

今までの公式な公開情報から、UFOの正体を特定することはできませんが、UFO報告書の動画や投稿でも分析したように、地球の上空をウロウロしているこれらのUFOは、少なくともレベル2以上の文明が作ったもので、その文明が地球の内部に存在している可能性が高いと思います。彼らは地表文明の私たちとコンタクトする気はなさそうですが、地表に存在する核技術に関心を示しているようです。

先ほども言った通り、非公式なデータによると、UFOが核施設付近で現れる確率は一般地域より遥かに高いことが分かっています。この理由としては、地表で規模の大きい核戦争が起きた場合は、地底文明の居場所である地底環境にまで影響を及ぼすからです。世界規模の核戦争が起きそうな時にだけ、彼らは自分の居場所である地球を守るために、各国政府に干渉するのかもしれません。

さらに、アメリカなどの大国は、既に彼らの存在を確認している可能性があります。元CIA職員で、ロシアに亡命したエドワード・スノーデンによる暴露で、アメリカ政府は既にUFOが地底文明の乗り物であることを確認済みで、大統領も定期的に地底文明に関する調査報告を受けているそうです。

最後に

もし政府が宇宙文明や地底文明の存在をすでに確認できているのであれば、世に公開すべきだと思うかもしれませんが、突としてその全てを公開することは、世界中に大混乱を招きます。なぜなら異なる民族と国は、それぞれ独自の宇宙文明や地底文明に対する態度や接し方を持っているからです。今起きているパンデミックの、各国の対応の仕方からもそれを証明できます。ですので、その文明の存在が公開された時に、人類は一つの種族として行動するのではなく、国々が自国にとって最も有利な行動に出るので、様々な混乱と衝突が予想できます。

このことから、高度な文明の存在を世に公開するのであれば、いきなりではなく、少しずつ公開していき、人々の価値観を徐々に変えていくのが最善の方法です。近年のUFO報告書と今回のUFO公聴会は、まさにこの公開の方法の一環だと思います。私たちが今見えていることが、氷山の一角にしかすぎないことは、今回の公聴会で分かった一番のことだと思います。

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